どこまでも敵わない陽大に、
少し溜め息を漏らし顔を背ける。
『わぁ……』
私の目線の先にあったのは
『…綺麗な菫と菊やなぁ』
綺麗に咲いた、菫と菊だった。
「これを秋華に見せたかったんじゃ」
ぱっと顔を上げると嬉しそうに笑う陽大。
う…かっこいい///(笑)
『……私、菫大好き。』
「そうみたいじゃな。」
え!?
『私、そんなことも話したん?』
「いや、それは流石にな…(笑)アルバムに秋華の字で“スミレすき”って書いてある、菫の絵が挟まっちょったけぇな。わかったんじゃ」
うわー、なんか恥ずかしいな。
けど、その前にこの菫と菊って…
『え。てか、この菫とかって…』
「あぁ、俺がじっくり育て上げたやつじゃ」

