愛毒病



電話の声と
同じ人物と思えない位
穏やかな声で


「こっちにおいで」

と手を広げていた



私はもう
その胸に飛び込めなかった
行くわけには
いかなかった



何も言わず
首を振った



私の気持ちが
真剣なんだって
ユウは
悟った

顔色が変わった