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「良かったね、カラス君治って」

「うん。黒猫さんの看病のお陰だよ。ありがとう」

「お互い様だよ」


現在、昼放課の時間。
勿論、第一音楽室倉庫に居るわけで。


「雅にも迷惑かけちゃったなぁ。後で謝っておこうかな」

「んー、いいんじゃね?きっと雅も良い経験できたとおもうよ」

「・・・それって俺を抱えたこと?横抱きの事?」

「だってそうそう男を抱える機会なんてないよー」


私はコンビニで買った菓子パンを頬張った。
カラス君はおにぎり。

珍しく反対な組み合わせだ。


「うーん・・・。これからは家に居る時に熱を出すよう頑張るよ」

「そうだね。焦ったよー。いきなり倒れるもん」

「ごめんね、迷惑掛けて」

「ううん、全然」


携帯を開いて時間を確認する。
よし、まだ時間はある。


「?今日何かあるの?」

「え?あぁ、バイト。この間ぶっ続けでLAURAのバイト休んじゃって。今日学校終わったら行く予定なの」

「うわー・・・バイトまで休ませちゃってごめんね、本当」

「そう思うなら一緒にやろうよ」

「いやだ」


無表情になるカラス君が面白い。