ぴたり、とカラス君の動きが止まった。
「はー・・・、はー・・・、はー・・・、」
「髪ぐちゃぐちゃ」
「・・・・・・・誰のせいで、」
「元はと言えば黒猫さんでしょう」
笑うカラス君に悪気は無さそうだ。
「俺黒猫さんがチョコ食べてる時にキスするの好きだよ」
「・・・・・・・・な、」
「そうやって、今みたいにえろい顔するんだもん。可愛い」
がし、と熱くなる頬を掴まれる。
「それは知らないでしょう?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・、」
綺麗な顔が私を覗く。
赤くなるのを自覚した。
「はい。希望してたミルクチョコレート。」
ぼーっとしてると、カラス君はいつの間にか持っていたチョコレートを口に突っ込んだ。
「・・・・・む、ありがとう」
口に入れられた瞬間、顔をベッドに伏せた。
いつ捕られるか分かったもんじゃないからね。
「取らないよ、面白いなぁこの図。」
「うるはい」
口をもごもごさせながらベッドに顔を押し付ける私、確かに面白い図かもしれない。
だけどねカラス君。
元はと言えば君のせいじゃないか!

