カラス君と黒猫さん2




ぴたり、とカラス君の動きが止まった。


「はー・・・、はー・・・、はー・・・、」

「髪ぐちゃぐちゃ」

「・・・・・・・誰のせいで、」

「元はと言えば黒猫さんでしょう」


笑うカラス君に悪気は無さそうだ。



「俺黒猫さんがチョコ食べてる時にキスするの好きだよ」

「・・・・・・・・な、」

「そうやって、今みたいにえろい顔するんだもん。可愛い」



がし、と熱くなる頬を掴まれる。


「それは知らないでしょう?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・、」


綺麗な顔が私を覗く。
赤くなるのを自覚した。



「はい。希望してたミルクチョコレート。」


ぼーっとしてると、カラス君はいつの間にか持っていたチョコレートを口に突っ込んだ。


「・・・・・む、ありがとう」


口に入れられた瞬間、顔をベッドに伏せた。
いつ捕られるか分かったもんじゃないからね。


「取らないよ、面白いなぁこの図。」

「うるはい」


口をもごもごさせながらベッドに顔を押し付ける私、確かに面白い図かもしれない。
だけどねカラス君。
元はと言えば君のせいじゃないか!