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「あひゃひゃひゃひゃひゃひゃくすぐったい、カラス君」
「黒猫さん、なんて事言ってくれたの、俺恥ずかしくて学校歩けないじゃん」
「かっ、カラス君、楽しんでるじゃん」
保健室のベッド。
奴は現れた。
私のさぼりルートを良く知っている“ヤツ”は保健医(女)に色目を使って保健室を空にさせたのだ。
突然、ぐっすり寝てたところ、急に冷たい手が首を絞めた。それが始まり。
勿論本気で絞めてないけど、驚くには十分で。
「手っ!!つめった!!何で!!」
「水で冷やしてきた」
「何てやつだ!!」
「その言葉そっくりそのまま返すよ!」
脇腹を“ヤツ”ことカラス君が擽る。
きっと、いや絶対昨日の仕打ちだ。
「カラス君っ!!許せ!あの場を逃れるのはアレしかなかったんだ!!ひっ、」
半分にやつきながらカラス君は私をくすぐる。
「面白い、黒猫さん」
「ひっ、やめっ!!カラス君ごめんって!!」
「ゆるさないー。」
顔が緩んでるくせに何言ってるんだこの人、とは言わなかった。

