そう言った夜啼さんの手には、……可愛いくまさんのパンケーキ。
「……これ、俺に……?」
「ええ」
「……デジカメ取ってくる!!」
バタバタと自室に戻る大鷲さんは、……実は大の動物好き。
しかも、ファンシーな。
「お気に召されたみたいですね……マッハで焼き上げた甲斐がありました」
嬉しそうな夜啼さん。何とも言えない顔をするしかない私達。
そんな空間に、ドタドタ響く大鷲さんの足音。
……その目は、子供みたいにキラキラしていた。
「紅子!写真撮っていいか!」
「ええ!何なら私脱ぎましょうか!」
「間違ってもお前は映るな!」
そして始まる、くまさんパンケーキの撮影会。
「……何て言うか、アレな光景だよね。見せられるこっちの身にもなってよ」
「おや、絃くんは私の撮影会の方がいいですか?なら後で」
「それ以上言ったらセクハラで訴えるからね」
