「飯は後だ。夜啼、花鶏、烏丸、行くぞ」
「あ、あのっ」
相手は武道家の集う戦闘集団。
戦闘訓練を受けていない私と白鳥さんは、制圧には参加できない。
それでも四人は、最高の結果を出すだろう。
……時々それが、すごく、もどかしい。
「……ご飯、皆さんが帰る前に温めますから、……帰るの待ってていいですか?」
きょとん と、一瞬目を丸くする四人
「……好きにしろ」
「お腹空きませんか?大丈夫ですか?」
「私達に構わず食べてもいいんですからね。無理は駄目ですよ」
「だ、大丈夫です、待ってます!」
「絢香。……戻ったら、買い物行こうか」
「え?」
郁さんは、いつもの優しい目で笑った。
「お年玉。ね?」
「……はい!楽しみにしてます!」
私は郁さんの言葉が嬉しくて、へらへら笑う。
