「アンダーセイバーか。取り逃がす分には問題ないね。反逆罪で引っ張れる」
眼鏡を直す白鳥さんは"裁判官"。
「やれやれ、此処ももう潮時でしょう。私と藍さんで"お茶"しましょうか」
「――ええ」
……そして、
取り調べを担当する夜啼さんと
"拷問士"の花鶏の声に、私は視線を落とす。
一緒に料理をして笑いあっていた二人は、もうここには居ない。
「絢香。構成確認頼むよ」
「あ、はい!」
肩に置かれた郁さんの手。
表情は、優しい。
……気を使ってもらっちゃった。
「――アンダーセイバー。××県××市発祥の反政府組織です。構成はリーダーの真萩昭孝始め佐渡直、葛藤夏海、原玄英、小澤八六、高戸真二、八幡智子、愛宕雄大、佐吉中、澤敦美、宍戸与一、甲斐美那子の十二名。うち真萩昭孝、原玄英、愛宕雄大、佐吉中、澤敦美、の計五名は少年院に入所経験のある要注意人物です。他、佐渡直、甲斐美那子は剣道有段者、小澤八六、愛宕雄大、宍戸与一は柔道有段者、八幡智子はクレー射撃の大会で入賞経験有り。過去制圧時の所有武器はワルサー・カラシニコフ・M70サブマシンガン・手榴弾。……高戸真二の叔父に当たる人物が地方議員を勤めています」
