雨の日の天使



休憩時間も終わると同時に

クラスメイトがぞろぞろと教室に入って来た。

ワイワイとはしゃいでいる

きっと皆もなつと同じような気持ちなんだろうな

少し羨ましかったりもする。


キーンコーンカーンコーン・・・

チャイムが鳴り

準備室から先生が出てきて

軽く話した後に
「では、席替えをしたいと思うので、前のかどの席の人・・・じゃんけんをしてください」

皆は小声で「やったー」とか「・・・なれますように」

と言い合っている。

「・・・・」


誰となるんだろ?

やっぱりなつとなりたいな・・・。

ちらっと横目で遠くのなつを見ると

うつむいたまま震えている。

どしたの!?一体?震えちゃって・・・

でもそれは力をこめて願っている姿で

「どんだけなりないのよ」

ぼそっとつぶやく。

じゃんけんに勝ったのはローカ側の小林ちゃんで

その列から順番にくじを引き

黒板に名前を書いて行った・・。

「次、加藤の列」
「はーい」

私の居る列!!

徐々に順番が回ってきて

つ・・ぎだ・・

私の番・・・

ドクンドクン・・・

袋の中に手を突っ込んで

中の紙切れをあさる

そっと一枚抜いて

番号をみた。



「4・・・番?」