あたしの目覚めは良いものじゃなかった


「おはよー」

「ん、ナオおはよー」

「おはよう」


台所にお母さんが朝ご飯を作っている
リビングにお父さんが椅子にどっかり座って朝のニュースをみていた

「ナオ、今日から車で送り迎えするからな」

「ニュースで新しい情報やってたの?」

 「あぁ、行方不明者のいなくなった時間帯からするといついなくなるか分からないらしい」
「だから今日から車、と言うことだ」

「ふぅ~ん、っそ」


いなくなるのがいつかは分かんない、か…

今日はサヤカも執事と一緒に登校してくるのかな


ちょっと連絡してみよう

プル…

『あ、ナオぉ~?どした?』

相変わらず出るの早い
携帯手離せないのか

「ニュース見た?」

 『見た見たぁ!だからお父さんが執事と行けって…』
『あ!もしかして、あたしのこと心配してくれてるのぉ~?♪』

「ん、まぁね…」

 『やだぁ、かわいいぃ~♪』

「はいはい、それだけだから」
「じゃあね」

 『あぁ、なんかつめたぁ~い』
『うん♪学校でねぇ~♪♪』

プー…
プー…



サヤカはとりあえず大丈夫そうだな

さてあたしも学校に行く準備するかな




「お父さん行けるよー」

「おぅ、わかった、今行く」

「お父さん♪行ってらっしゃい♪♪」

「母さん、行ってきます」

ッチュ


いい年して見せつけないでほしい…


「ラブラブなのは分かったから行くよ!」

「あ、あぁ」



ブルルルルル~…




サヤカ家


「お父さんいってきまぁ~す!!」

「行って参ります」

 「おぉ、サヤカ気をつけるんだぞ」
「トウマ、サヤカをいなくならせるんじゃないぞ」

「は…「お父さん!過保護過ぎっ!!あたしは大丈夫だから!ね?♪」

「でもオレは…サヤカがぁ…」
 「はいはい、学校から帰ってきたらいっぱい聞いてあげるから」
「トウマ、行こっ?」

「はい」



ガチャッ

バタンッ…