帰りは6:30になっていた。


空くんは家まで私を送ってくれた。


泣いたあとなので、瞼が重い。


「大丈夫?」


空くんが歩きながら聞いてきた。私はゆっくり一回うなづいた。


「空部さん…」

「満でいい。"さん"もいらない。」

「……えっと…。満ちゃん……………」

「なに?」



「いつでもきていいから。」



「……え?」



「店…いつでもきて…。」



「あ…」



「まってるからさ…」



「うん。」






風が通りぬけていく。

私のセミロングの髪の毛がなびく。


ちょっとだけ懐かしいにおいがした。