誰かの声が聞こえそっと目を開けた。

硬いフローリングの床と、足元に纏わりつくフサフサの毛の感触を感じる。

……また寝てたみたい。

どこでも構わずに寝れるのは、どうやら私の特技らしい。

「……最低だな」

明の声が聞こえ、ボンヤリとした頭が急に働き出す。