「……蓮」 小さく名前を呼んで蓮を……そっと抱き締めた。 蓮はビクッと身を強張らせて、料理を置く手を止める。 「お願いだから……俺に嘘……吐くなよ」 そう言って縋る様に蓮を抱き締めると、蓮は小さく震える声で「ごめん」と謝った。 ……俺はずるくて卑怯だ。 ……全てを知っていて……それでさえ尚、『二人』を自分の元に留めようとしている。 蓮は少し悩んだ末に、そっと俺の背中に手を回してきた。