「今日の飯も美味そうだな」 そう言って蓮に笑いかけるが、蓮は小さく「ありがとう」と言って顔を逸らした。 ……おかしい。 いつもならヘラヘラと笑みを絶やさない様な蓮が、ニコリともしない。 「……何かあったの?」 何か焦る様に食事の支度をする蓮に問い掛ける。 「……別に」 「嘘吐くなよ」 蓮の腕を引き無理やりこっちを向かせたその顔を見て……一瞬、息が止まる。