《……負けないから》
ノラには聞こえない唇だけの彼の言葉に、小さく肩を竦めて答える。
……これから僕等の関係がどうなるのかは分からない。
でもどんな未来が待っていたって……それはきっと悪くない気がする。
だって《ここ》に僕が居て、そして《二人》が笑っていてくれるのなら……それでいい。
困った様に眉を顰める少し気まずそうなノラと、突然のライバル宣言に挑戦的な笑みを浮かべる明。
そしてそんな二人を見て、クスクスと笑っている僕。
今はそれだけで……充分だ。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…