「いっただきま~す」 そうノラと明の声が重なる様に聞こえた。 「はいどうぞ召し上がれ」 そう言って自分も置かれていた箸を手にすると、小さく手を合わせて、朝食を食べ始める。 二人はニコニコと眩しい笑みを浮かべたまま、上機嫌に朝食を食べている。 その一年前と全く変わらない《いつもの光景》に、クスリと笑みを浮かべた。