「……いってらっしゃい」 眩しい太陽を見上げたままそう呟くと、シロが私の足へと体を摺り寄せる。 それに笑みを返し、そのまま《う~ん》と伸びをすると、大きく深呼吸をする。 「私も……頑張らなくちゃね」 そう言ってギュッと左手を握り締めれば、微かな痛みと共に、新しい《今日》が始まる……そんな気がした。