「……ふたりぼっちになっちゃったね」 そう言ってそっとシロの頭を撫でると、シロはそれに答える様にそっと私の手に頭を摺り寄せた。 ゴロゴロと喉を鳴らすシロを撫でながら、窓ガラスに貼られた《メモ》を見つめる。 《いってきます》 それだけ書かれた二枚のメモ。 そんな短い彼等の言葉に、困った様に笑って肩を竦めた。 でもそれだけで……私には彼等の気持ちが分かった。