「……音楽かけてもいい?」 不意にノラがそう言ってCDの再生ボタンに手を伸ばす。 「……待って!」 声を荒げとっさに彼女の手を掴むと、ノラが少し驚いた顔をして俺を見つめた。 ……しまった。 自分の安易な行動に、湧き出た嫌な汗が一気に服を湿らせる。