△~triangle~


ノラ……俺はどんなにお前に感謝しているか分からない。

お前が俺を、俺達を救ってくれた。

そんなお前に、俺は一体何が出来るのだろうか。

眩しい彼女の笑みを見つめたまま、そんな事を考える。

それと共にそっと蓮に視線を向ければ、蓮は何か考える様にノラを見つめていた。

その瞳は温かさと、ほんの少しの悲しさを纏っている。

きっと俺と同じ事を考えているであろうそんな彼の姿に、クスリと吐息を洩らす。

すると二人は不思議そうに俺を見つめて、小さく首を傾げて見せた。