『……僕だって……こんな事を望んだワケじゃない』 彼のポツリと呟いたその答えに、胸が抉られる様に痛んだ。 ……そう、俺だって分かってる。 本当は蓮のせいなんかじゃない。 蓮は何も悪くないんだって。 でも……今の俺にはどうする事も出来なかった。 何かを、誰かを憎まなくては……俺は自分を見失ってしまう。 父を、そして蓮を恨まなければ、俺は呼吸をする事すら出来ない。