「貴女に会いに行けば、きっと貴女を困らせてしまうと思っていた。それに貴女に拒絶される事が怖かった。だから僕は……貴女に会いに行けなかった。本当は貴女に会いたいと、貴女に会って話をしたいと……そう望んでいたのに」
その僕の言葉に彼女は更に沢山の涙を流す。
「僕はきっと……許したいんです。貴女も……そして、貴女の《音楽》も」
「……ごめ……んな…さ……ごめ……な……い」
擦れ震える声で彼女は謝り続ける。
それは僕の胸を苦しくさせ、それを止める様に小さく首を横に振った。
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