……どうして僕は彼女に会いに来たのだろうか。
会って……一体何をする気だったのだろう。
僕を捨てた事を責めるつもりだったのだろうか。
勝手に僕を産んで、勝手に僕を捨てて、音楽を選んだ母親。
最低な母親だと、祖母が死んだ時にすら現れなかった最低な女だと……責め立てたかったのだろうか。
僕がどんなに彼女を恨んでいるのか、伝えたかったのだろうか。
そのまま真っ直ぐに彼女を見つめ返せば、胸には言い表せない不思議な感情が沸き上がった。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…