そのまま彼女の元へと向かって歩いて行くと、そっと彼女の後ろに立つ。 その僕の気配に彼女は気付いた様だったが、小さく息を吐いたきり、僕を振り返る事はなかった。 それからどんなに待っても、彼女は動こうとしない。 ただ何となく……彼女が緊張している事だけは分かった。