「……大丈夫。きっと……大丈夫だよ」 そのノラの言葉に、三人で深く頷き合う。 何の根拠もないその言葉は、不思議なくらいに胸に響き、そして胸の奥底で震えていた仄暗い心を照らしてくれる。 ……大丈夫。 俺達はきっと……大丈夫だ。 だって……ここに居る。 俺達は今、確かに……ここに居るのだから。 そっと二人の手を握り締める。 右手にノラの手を、左手に蓮の手を。 すると二人は驚いた様に目を丸くして、でもそれからそっとその手を握り返してくれる。