「僕も行くよ。……母さんの所に」 蓮はそう言って困った様に笑うと、それから真っ直ぐに俺を見つめた。 その瞳は不安そうに揺れてはいるが、俺が今まで苦しくなる程に見て来た……あの悲しい瞳とは違っている様に見える。 それは俺の気のせいかもしれないし、ただの願望なのかもしれない。 いや……やっぱり違うと信じたい。 ……俺達は変われる。 まだ終わってなんかいない。 何も諦める事なんてない。 そんな想いが溢れて、何故だか胸がいっぱいになった。