「……クロ」 蓮は微かに震える声で呟くと、そのままフラフラとクロの元へと歩いて行った。 三人で動かなくなったクロを囲む様に床に座る。 四等分に畳んだバスタオルの上に丸まったままのクロは動かない。 そのクロに寄り添う様に伏せ、シロはただ静かに俺達を見つめていた。 「ペット霊園に連絡はしておいた。明日、そこで火葬してくれる」 「……そっか」 俺の言葉に蓮は小さく呟いて返すと、それからそっと冷たくなったクロの体を撫でる。