「な、何すんのよ!!放して!!」
そのノラの叫びに思わず後ろを振り返ると、順平に机の上に押し倒され、押さえ付けられているノラの姿が見える。
「まぁ、まぁ……そんなに暴れないで。すぐに楽しくなるからさ?それにアンタが悪いんだぜ?帰れって言ってんのに……聞かないからさ」
そう言って妖しい笑みを浮かべる順平が、そっと彼女の首筋に舌を這わせた。
「……放して!!蓮!!」
その悲鳴の様な呼び声に、ギュッと目を瞑ったまま顔を逸らす。
「……っ……蓮!……蓮!!」
ノラはバタバタと暴れながら、繰り返し僕の名を呼び続ける。
しかし何もせず……何も出来ないまま、ただ彼女の呼び声から逃れる様にそっと耳を塞いだ。
……もう……戻れるワケないんだ。
……僕は……僕達は……



