足早に人の行き交う駅前の広場に立ち、約束のあの人を待ち続ける。 あの部屋を出てから電話を掛けた私に、《彼女》は快く会いに行くと言ってくれた。 それから暫く待つと、遠くに一人の女の人の姿が見える。 遥か遠くからこちらに向かって来る女の人が……彼女だとすぐに分かった。 何故なら真っ直ぐに道を歩いている彼女を、通行人達が振り返っている。 そんな彼女はどうやらこちらの姿に気付いた様で、ほんの一瞬複雑そうな顔をして、でも、眩しい笑みと共にヒラヒラと手を振った。