「……どうしたの?お腹減った?」
そう言ってシロの頭を撫でると、シロは小さく鳴いて私の手に頭を摺り寄せる。
「ご飯、用意するね」
そう言って立ち上がりキッチンへと向かうと、猫用のお皿にキャットフードを入れた。
カラカラという音にシロはすぐに反応を見せ、勢いよくキッチンへと飛んで来る。
「はい、召し上がれ」
そう言ってシロに場所を譲ると、シロはガツガツと美味しそうに餌を食べ始めた。
それを横目で見ながら、奇妙な違和感を覚える。
「あれ……クロ?」
そう言って窓際に視線を向けると、クロはまだ床の上で眠っていた。
……いつもならシロよりも食い意地張ってるのに。