軽い眩暈がして、足元がふらつく。 ……ついに人間まで。 今までにコイツは二匹も猫を拾って来ている。 そっと後ろを振り返ると、クロとシロが突然の訪問者を窺う様に黄緑色の瞳を光らせていた。 すでにこの家の欠かせない住人となった彼等は、びしょ濡れになった少女を不思議そうに見つめている。