『……どうして……バイオリンが弾けるの?』 彼の演奏に胸がドキドキと高鳴り、すでにさっきまで泣いていた事など完全に忘れ去っていた。 『ちょっと昔に……教えてもらったんだよ』 彼はそう言って悲しそうに笑うと、そっと私に向かってバイオリンを差し出した。 『今度は君が弾いて見せてよ』 彼はそう言うと、ニッコリと優しい笑みを浮かべる。