「……っ……あっ……あき……らっ!」

噎せ返る様な香水と汗の香り。

それから女の甘い喘ぎと吐息を抱いたまま、律動を深く速めて行く。

「……ああっ!!」

女は甘美な声を上げると、俺の身体を強く抱き締める。

そんな彼女を冷たく見下ろしたまま、倒錯的な快楽を貪った。

「……愛してる。愛してる……明」

そう彼女は繰り返し、俺の背中に爪を立てた。

そのまるで呪いの様な愛の囁きに嘲笑を浮かべる。

……こいつの事は嫌いじゃない。

むしろ気に入っているから、こうしてここに居る。

でも俺に向けられるその《言葉》には、いつまで経っても慣れなかった。