それに私は強くなんかない。


色んな事を恐れて逃げているだけ。


少しの勇気も持たないで、自分自身を守っているだけ。


傷付く事が怖くていつも前に進まない私だけど、水木くんを想う気持ちだけは大きくなっていくの。



こんな私が"強い"わけないんだ。





『いつか、私が強くなれる日は来るかな…』


「それは空次第だね。これから先何があるか分からないよ?勇気を出さなきゃいけない時もあるかもしれないしね!」



そう言った玲衣はいつもの玲衣に戻っていた。