「また嘘ついた。」
「え?」
「りほってさ、嘘つくと必ず
右耳がぴくって動くの。」
そうだったんだ。
「気づかなかったでしょ?」
「うん。」
「俺ね、それくらいりほのこと見てるの。
りほ以外の人なんて興味ないの。
中原といたのはね、
りほが俺といるから殴られてるって
想った。りほを守りたいから俺は
りほと距離を置いた。
それで、中原がりほになにかしないか
見張るために中原といた。
けど・・間違ってた。」
「ん。」
泣きながら私はたつの話を聞いた。
「守りたかったものを傷つけてた。
俺はばかだよなー。好きな人を傷つけてることに
気づかないんだもん。おおばかだよ。」

