ありがとうって言いたくて





思いも寄らない出来事に、混乱する私。



私がバイトしてる時間にみんなが来ちゃったらどうしよう…!!




「し…、詩織ちゃん…。バイト……」




最後の希望の詩織ちゃんに、言葉を言い掛けた瞬間だった。




「断る」




(バイト代わってくれない?)



そう発そうとした時、一瞬にしてバッサリと切られてしまった。




「詩織ちゃーん……」




私は何度も何度も頭を下げる。



けど、返ってくる言葉は、




「ダメなもんは、ダメ。じゃあ、ばいばーい」




いつの間にか、下校時間が過ぎていたのに気が付くのは、
もう少し後だった。