”新郎・新婦のご入場です”

その合図で私たちは光輝く会場に足を踏み入れた。

ドキドキしていたけど、
俊哉が手を握り、「大丈夫。オレが傍にいる」と言ってくれたから、
少し楽になった。

みんなから、おめでとうとの言葉をかけられ、うれしくてしょうがない…
素直な気持ちだった。

ただ、私たちの知らないお客様の中には、二人が”恋愛結婚”
じゃなくて企業同士の”戦略結婚”だと思っていた人もいたみたいだけど・・・そんなことは気にしなかった。

確かに会社の社長の子供同士の結婚となれば、普通そうだと思うから…

そんな私たちが、
偶然にもただの上司と部下として出会い、恋をして、結婚をした・・・
それのほうが奇跡だと思う。

でも、その素敵な偶然に、奇跡に、感謝をしている。



私、鳴海美咲は、今とっても幸せです!!



披露宴は滞りなく終わり、仲間内だけで二次会を開いてくれた…