課長とミーティングをしている時だった…


課長のプライベートト携帯がなった…

「はい。仕事中にでん・・・わかった。すぐに行くから…」

課長の声のトーンが落ちながら話していた。

電話を終えるとすぐに、

「すまんが、これで俺は帰るから…美咲ちゃんあとは頼む。困ったがあったら、部長に…いや専務に。後で、連絡を入れておくから…」

言うや否や課長はダッシュで帰っていた。

少ししたころに、専務こと俊哉が私のところにやってきた…

「美咲。ちょっといいか…そうしのことだが…」

とても言いにくそうに口を開いていた…

「前田物産の社長が倒れた…命に別条はないそうだが…危険な状態だ」

『うそっでしょ。だから、課長さっきの電話で…』

「そうか。帰ったか…それだけじゃないんだ…」

どういうことかわからなかった・・・

「前田物産の社長に就任しなくてはならない状態だということだ。
親父さんが倒れては会社が回らない…多分、そうしは今頃あっちで仕事をしているだろう…」

びっくりの連続で言葉も見つからない…

でも、やっとのことで、見つけた言葉…

『ねえ。みなみは??』

「そうしが連れて行った…」

そんな話を聞いたたら、みなみのことが心配になってきた…

仕事どころじゃない・・・行ってあげなきゃ…

それを俊哉が止めた…

「お前はあいつから仕事を頼まれなかったか?あいつのことだ。
仕事は何よりも大切にしていた。でも行かなくてはならない状況に陥った…その時、後のことを頼めるのは美咲じゃないのか?違うのか?」

その通りだった…私に後を頼んで行った…困ったら俊哉にと…


少なくとも、私が今すべきことは仕事。課長も仕事も含めて、進めなくてはならない…

『わかりました。仕事します…』

すべてのことを振り払うように仕事を始めた…

俊哉自身は急ぎの仕事のみを終わらせ、この企画開発部に来たという。そう課長をするために…

俊哉が課長席に座る…懐かしい光景だった…

課内の人間に俊哉はこう伝えた…

「少しの間、前田課長が休暇を取ることになった…この課のことは私が一時的に引き継ぐことにしたので、不明な点や決済は私に…以上」

そう。部長もいるが、長期出張中であと2カ月は海外から帰ってこない…
主任ではまだ、分からないことが多すぎる…
俊哉がやるしかないのだった…
通常では考えられないことだが、俊哉が社長に直接話をつけたそうだ…