「おう。美咲早くからどうした?俊哉くんと喧嘩でのしたか?

『違うよ。もう。俊哉とは仲良くしてるよ。』

「ならいいが・・どうしたんだ…どうせ。オレにってか一之瀬に頼みごとだろ…

『うん。お父さんの会社の傘下に藤本建設ってあるでしょ。』

「あー。それが…」

『私の友達の彼氏で、前田物産のご子息がその会社のご令嬢とのお見合いを進められてるみたい。それないことにしたいの。なんとかなんない??』

「そんなのはお安い御用だよ・・・
それより、今としやくんは傍にいるかい?」

『うん、変わるね…』

『お兄ちゃんが、俊哉と話した言って…』

「お電話変わりました。俊哉です。」

「久しぶりだねって…どうやら悠長にしている暇はないみたいだよ。分っているね。俊哉くん」

「はい。今回はびっくりしました。そう出てくるとは…相手は知らないでしょうかね。私の友人ということを…」

「多分、あと先考えられる状態ではないのだろう…
これなら、お見合いを断るというより、つぶすか…」

「…そうですね。これ以上、好き勝手をされるわけには…」

「じゃあ、そういうことで。対応を頼むよ。また、近いうちに電話をする」

「はい。分りました。宜しくお願いします」

ガチャッ

『お兄ちゃんなんだって??』

「うん。大丈夫。その話はなしなるから…心配いらないよ…」

『ほんと?よかった…でもお兄ちゃんと何話してたの?隣に部屋に移ってまで…』

「あー。仕事の話だからさっ。」

『そっか。たまに話してるもんね・・・でも結構うれしいんだ。俊哉がお兄ちゃんと仲良くしてくれてるの…』

「それは違うよ、仲良くしてるんじゃなくて、お兄さんがしてくれているんだよ。オレの方がうれしいよ。お兄さんがオレを信用してくれている事がさっ。」

『仕事の事はよくわかんないけど、私の実家と仲良くしてくれているのはやはりうれしいよ。ありがとう。』