「光栄だよ。本音の君が、やっと見られた」 (なんて言ったら、いいのかなあ。……うれしいんだけど、むずむずして、言葉にならない。出来うることなら、ずっとこのままっていうのも……いやいやいや、何考えてんだ、僕――) 後ろ頭をがりがりかいて、豊は突っ立ったまま。