「正解」
まどかさんは短く答えて椅子の背もたれに完全に体重を預けた。
「……な、那智君…いつから…?いつからそのこと…」
「ごめん七海…。エミリーに出会う前から…世界進出をさせてくれってまどかさんに頼みに来た日に偶然…」
「結構前ね…」
まどかさんはため息をつく。
「誰かに言ってないでしょうね」
「誰にも言ってません。メンバーにも…
でもまどかさんはどうして俺が知ってるって…」
「昨日の車の中で聞こえたのよ、嘘つきって…。
その前に私はenが歌番組に出ることと、七海は休みだとしか言ってなかった。そこから嘘つきなんて言われたら…勘づくわ」
やっぱりあの時、聞かれていて…しかもわかっていたのか…。
「そっかあ…気づかれてたのか…」
七海は悲しそうに笑った。
「でも那智、何で七海に言わなかったの?あなたがenでしょって…」
エミリーは首をかしげた。
「en…七海とは、万全の状態で戦いたかった。世界で、歌で。だから揺さぶりをかけるようなことはしたくなかったんだ。
七海の性格上、enだろ?って聞いたらこうなることはわかってたから…」
「なるほど」
エミリーは納得したらしく、口元にはうっすら笑みが浮かんでいた。



