というか、ここはもう芸能科だから騒ぎにはならない。
「今日って…仕事入ってるか?」
「今日はオフだよ」
「そっか…」
enは、仕事が入っているだろうか。
そうしたら、ついて行くのはまどかさんか…?
「もしそうだったら話せないな…」
「どうだったら?」
「…いや、何でもない。教室戻るよ」
俺は廊下に真を残して、来た道を戻っていく。
世界への…行き方。
日本で活躍しているアーティストの全員が、世界にいけるわけではない。
いけたとしても、成功するのはほんの一握りだ。
…enはそんな一握りの中でトップにいる。
日本の、世界の歌姫だ。
そんな奴に…
「追いつけるのか…?」



