「ところでさ、馨。俺達の出席日数って…どのくらいヤバいんだ?」


「………」

馨は黙り込んでしまった。

そんなにヤバいのか…

「…ちょっとまどかさんの所に行ってくる」


「まどかさんが出席日数をごまかしてくれるとは思わないけどな…」

馨はそう言いながらも俺を止めなかった。


俺は教室を出て、校長室へと向かう。

校長室は少し遠いが、まだ始業時間には余裕があった。


「あれ、那智?どこ行くの?」

廊下にいた真が不思議そうに尋ねる。


「校長室」


「まどかさんなら来てないみたいだぞ」

…最後の頼みの綱も切れてしまった。

そんな俺の考えがわかったのか、真は

「真面目に学校来て、授業に出るしかないな。最悪、テストを受けることになるだろうし…」

と苦笑いを浮かべながら言った。


「そうか…」


「だから教室戻りなよ。また騒ぎになったら…」


「お前も見てたのか!!」

見てたのなら助けてほしかった。