馨は両手を広げて興奮気味に
「同じ土俵に立って!!世界を舞台に戦って!!
トップに君臨してのんびりしてるenをおびやかす存在になるんだ!!」
そう、言った……
「世界…かぁ…」
「結構面白そうだな…」
蓮は笑みを浮かべ、真はうっとりしていた。
「おっ!!二人は乗り気みたいだな!!那智は?」
全員の視線が向けられる。
俺は思考を重ねた結果…
「…うー…!!行くか!!世界!!」
と、口から勝手に出てきた。
「…sabotageはいいバンドだね!!きっと…ううん!!絶対に世界に行けるよ!!」
七海は本気で応援してくれていた。
そんな七海の期待を裏切るわけにはいかない。
俺達は…世界に行くんだ。
「じゃあsabotageの皆さん。そろそろ仕度をしてください」
七海が事務的な口調でそう言った。
時計を見ると、生放送が終わってから一時間近く経っている。
楽屋を明け渡さなくては。
「七海ちゃんは切り替えが早いなー」
真がケラケラ笑いながら楽屋をキレイにしていく。
「マネージャーモードです!!」
「ところで…俺達の本当のマネージャーはどこに…?」



