「ミツキさんに出会えて、よかったなって、本当におもいます」 「私もです。裕太さんに会えて、よかった」 それを聞いて、僕はいっそう手に力を込めた。 ずっとこのままだったらいいのに。 どうしてこんなに充たされるんだろう。 手を握ることに、ここまでの充足感はなかった。 握手をするのも、いいことかもしれない。 ひととふれあうのも、いいものかもしれない。