恋心屋

帰りの電車には、僕たちと同じように遊び帰りとおもわれるひとたちが大勢いた。


疲れていたが座ることもできず、僕たちは立っていた。


僕たちが立っている目の前の女性が、ブックカバーをかけずに本を読んでいた。


女性の目線は、どこか哀しそうに見えた。


女性の視線の先には、どんな世界が広がっているのだろう。