「速水なんて、ただのイジワルな男子ぢゃん...。」


     がつっ


「い...っ!!」
「誰がイジワルな男子だって?」


なんで聞こえてるの?!

ぼそっと言ったつもりだったのに...。


「お前の声なんて聞きたくなくても耳に入ってくるよ。」
「うるさいって言いたいの?!そういう速水だって、いっつもぎゃあぎゃあうるさいよ。」
「お前よりは全然マシだと思うけどなー!!」
「なによーっ!!」
「本当のことだろ♪」


むかつく~~~~っ!!!!!

いちいち突っ込まないでよね。


「まぁまぁ。それよりさ、今日の部活見学、速水と聖夜は何部に行くか決めてる??」


これはもう、前から決めてた。


「「陸上っ!!!!」」


...。


「2人共陸上いくんだ?」
「なんで速水なんかと一緒の部活にいかなきゃいけないのよっ!?」
「それはこっちの台詞だっ!!」
「いちいち私に被せてこないでよね!」
「お前が被せてきてるんだろっ!!パクってんぢゃねーよ。」
「はぁっ?!あんたが一緒にしてるんでしょ!!」
「お前なんかが陸上入って何すんだよ?どーせ何もできねぇだろ。」


    かっちーん


「短距離だよっ!!!!!少なくとも、あんたなんかよりはタイム速いと思うけどねっ!!」
「俺に勝てるわけねぇだろ。」


こいつ...。

自意識過剰もいいとこだよ。



「ぢゃあ今日の体育で勝負しなよ。先生、男女合同って言ってたし。」


楓の提案。


「いいよ。あんたなんかに絶対負けないんだからね。」
「女のお前が勝てるわけないだろ。無理無理。」









絶対勝ってやるんだから…!!!!!!