後ろに退くばかりの俺は間も無く、ビルの外壁に寄せられて。 腹に添えた手がぬるつき、服が動く度に重く揺れる。 次のをかわした後、俺も仕掛けるしか……。 「……ごめんなさい」 「は? 謝るならヤルなよ……!」 「ごめんなさい、私も……『仕事』なのよ!」 ブーツの踵からまた新しい刃物が……姿勢を低くかわすつもりが……。 間に合わない!