「バカな子…」

「何とでも言えば?」

楓くんは私の涙を拭いたけど、涙は止まらなかった。

「バカ、バカ、バカ…後悔したって知らないから――…」

楓くんは私を抱き締めた。

「後悔なんかするもんか」

そう言って、楓くんは、また、私に優しいキスをした。

「ありがと……」

生暖かい風に、私の持っている向日葵は微かに揺れていた。

END