「―――」 ミーン ミーン ミーン 蝉が鳴き、夏の日差しが部屋に差し込んだ。 「砂波瑞希さん―…ですか」 あの電話は、数日前にきた。 「―…病院――…すが――…」 ・ ・ ・ 私は砂波 瑞希(サナミ ミズキ)。 泉山学園の保健医をしている。 出入りの少ない、この保健室には1人の常連がいた。